アトピー性皮膚炎克服への道 | ステロイドを知る

8. ステロイドを知る

■ステロイドの「役割」と「限界」

ホームページとかメルマガを配信していると、やっぱりステロイドに対するコメント
や苦情がもの凄く多いです。
「ステロイドでひどい目にあった!」とか「早く身体の中からステロイド抜きたい!」と。

一方、意外と自分が使用しているステロイドの名前を知らなかったりするんです。
「多分、ステロイドだったと思う・・・」とか、「あれはステロイドに違いない!」など。
最低限、自分の使っているステロイドの名前は覚えておいた方がいいと思います。

ちなみに私、決してステロイドを擁護する立場ではないですが、
むしろ「ステロイドなんて使わずにアトピーを治せたら・・・。」と思います。

でも、どうしてもステロイドが必要な場合があるのも事実ですね。
だから最低限、ステロイドの名前&ランク程度は理解しておいた方がいい。
例えば穏やかクラスの「ロコイド」も最強クラスの「デルモベート」も語られる時は同じ
ステロイドでしょ?(ちなみにデルモベートの血管収縮率はロコイドの何と1800倍!)

コレ、知らないこと自体、ちょっと恐ろしいと思いませんか?
だって血管収縮率が1800倍!コレってある意味、小学生でもヘビー級のボクサー
でも殴られる時は一緒。と同じ理屈じゃないですか?

そもそもステロイドが薬である以上、そこには必ず「役割」と「限界」がある筈です。
(ステロイドそのものがアトピーを治しているわけではないのですから。)
改めてこんな風に言われると「そりゃそうだ・・」と納得するんですが、日頃はなかなか気付きませんよね。
当り前のことって・・・。

ステロイドによる治療は、あくまで「対症療法」です。
「対症療法」は、やっぱり「根治療法」と平行してこそ有効だと思います。
「根治療法」から目を外し「対症療法」だけで治そうとするから無理なんです。

■ステロイドの「悪い毒」って何だ?

ステロイド離脱に関しては私自身、失敗の連続だったのです。
最終的には30歳の時、今まで使用していたステロイドを一気に止めたんです。
あの頃はステロイドに対するバッシングもピークだったし、どうせこのままダラダラと
塗り続けていても治る可能性は見出せませんでしたから。
それに何より、もう10年以上も懲りずにステロイドを塗り続けている自分自身に対して
嫌気が差していたことも事実です。

で、1ヵ月後、リバウンドはやって来ました。
もう大変でした。40度近く熱は出るわ。黄色ブドウ球菌が血液中に侵入して菌血症
になるわ。 まったく身動きが取れず、仕事も全て投げ出して緊急入院ですから・・・。

抗生物質で何とか小康状態を取り戻したものの、かなり危険な状態だったんです。
この時初めてアトピーは死ぬ病気じゃないけれど、アトピーによる合併症では
死亡例もあることを知ったのでした。

今、思い出してもゾッとします。
でも、私にはひとつの希望があったんです。それは体の中のステロイドの悪い毒が抜け切ればアトピーが
治ると本気で信じ込んでいたんです。
今でも結構多いんじゃないですか?
「ステロイドの悪い毒が抜け切ればアトピーは治る!」って信じている方。

しかし、この期待は見事に裏切られる結果になりました。
何故なら、当時の私には「ステロイド離脱に成功する事と、アトピーそのものを治す事
は違う。」と言う知識すらなかったからです。
体から流れていたのはステロイドの「悪い毒」ではなく単なる体液だったんです。
リンパ液を「体内の毒素」と解釈していたのですからそりゃもう悲劇。いや喜劇です。

今でも「ステロイドを止めればアトピーが治る!」と信じている方は多いようなので、
くどいですが忠告させていただきます。
ステロイドを離脱することとアトピーが治ることって実は全然関係ないんです。
「ステロイドを切ったら治る」のではなく、「治ったらステロイドは切れる」が真実です。

人間には、自分が体験しなくては理解できない事が多いです。
ステロイド離脱による「リバウンド」は、この手の苦しみじゃないかな?
全身が赤く腫れ上がり、黄汁が出て皮膚もボロボロになり剥がれ落ちる。
ロクに眠ることさえ出来ず、もう本当に精根尽き果ててしまう。

その結果、休学したり、会社を辞めたり、白内障になったり。
私は過去、多くの悲劇を目撃しました。私自身、アトピーそのものより、リバウンドによる
苦しみの方がきつかった。
だからアトピーを克服する過程では、リバウンドだけは避けた方が良いと思うんです。

民間療法なんかでは、安易にステロイド離脱を薦める人っているでしょ?
こういう人って、実際に自分はリバウンドの経験なんて無い人ばっかりなんですよね。
そう。自分はあの苦しさを知らずにステロイドの離脱を薦めているんです。
要するに、自分は安全なポジションにいる訳ですね。
この事実をよく認識しておきましょう。

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